#1 新茶で季節を感じよう!
どんな食べ物にも旬がありますが、最近では食べ物で季節を感じることが少なくなってしまい、少し寂しい気がします。そんな中、お茶の旬はといえば……新茶の季節です。
私たちお茶にたずさわっている者にとって、この新茶の季節は一年の始まり=“お正月”とも言える時期なのです。毎年この季節が近づくにつれて「今年の新茶はどんな感じかなぁ?」と一年に一度の出会いに、大きな期待とちょっぴりの不安で胸がいっぱいになってきます。
立春からかぞえて88日目の八十八夜の頃に摘みとられた新しいお茶・新茶は、やわらかい春の陽射しをいっぱいに浴びて、どのお茶にも負けることがないすがすがしい香りをもって生まれるのです。この香りこそが、新茶の特長です。またこの時期のお茶はタンニンが少なく、ミネラルやテアニンが多いとされています。タンニンは渋味のもとになる成分で、テアニンは旨み成分と非常に関係が深いといわれています。

新茶のすがすがしい香りを楽しむためには、入れ方もポイントのひとつです。茶葉は少し多めの方がいいでしょう。お湯の温度は少々熱めでも大丈夫です。短時間でさっと出した方が香りと味わいをいっしょに楽しめると思います。
せっかくの美味しい新茶ですから、最後の一滴まで出しきって、味と香りを存分に楽しんでみてください。
お茶の林屋 中野裕子

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